「管理職になったはいいけど、どんなふうに仕事を進めたらいいんだろう。」
このように思われる方もいらっしゃるかもしれません。
筆者も、管理職になりたての頃は正直何をしていいのかわからなかったのを覚えています。
そこで、今回は管理職歴10年弱になる筆者が、管理職はどのように仕事を進めていくのかということを解説します。
新たに管理職になった人はもちろん、結局自分で全部やっちゃうんだよな〜というベテランの方もぜひ参考にしてください。
目次
管理職の仕事の進め方
部の予算達成のためにやらなければいけない仕事が明確だ、またはどこかから何か仕事の依頼が来たというシチュエーションを想像してください。
代表的な例でいうと
前者は営業チーム、
後者は内部部門、
みたいなイメージをしていただければOKです。
そんな場合の管理職の仕事の進め方は、以下の3ステップです。
- だれに振るか決めて、振る
- 振れない場合は、断るかその他タスクを調整してから振る
- 中間報告と最終報告だけもらうようにして、適宜軌道修正を行う
以上です。スーパーシンプル。
そもそも仕事は自分でやらないのが管理職
ちょっと語弊があるかもしれませんが、管理職は実務を自分ではやりません。結果の責任を取ることとや、判断に迷った部下たちの相談に乗ったり道を示したりすること、部署としてやりたいことをするために周囲を説得することなどがメイン業務だからです。
マネージャーのそもそもの仕事内容は以下にまとめているので、こちらもご確認ください。
そのため、常に仕事が発生した場合は「だれにやってもらおうか」と考えるのが当たり前です。
仕事をだれかに振るときには、単純にさっさと終わらせることを目的とするのか、それとも今後のために教育的な意味を込めるのかで、依頼先が変わります。
簡単にいうと、
前者の場合は得意な人、
後者の場合は経験のない人に白羽の矢を立てることになります。
こんな感じで、仕事が発生した場合にはまず「だれにやってもらうか」を最優先で検討して、仕事を振ることが管理職の仕事の進め方として非常に重要なことです。
振る相手が忙しい場合は、断るか調整をしよう
だれに仕事を振るか決めたら、その相手の現在の状況を確認します。
そのうえで、非常に忙しく仕事をしている状態の場合は、以下いずれかの対応をします。
- そもそも断る
- これから振る仕事に取り組めるよう、別のタスクを取り上げる
仕事を振ろうとした相手が忙しく、部署内に適役がいない場合は、その仕事を依頼してきた依頼主に
現在ウチはいっぱいいっぱいなので、ほかをあたってもらえますか?
と断りを入れるか、または
現状の納期ではほかのタスクの兼ね合いで不可能です。納期の延長が必要です。
納期延長の交渉をするかのどちらかの対応を行います。
だってムリだもん。って感じです。
依頼された仕事は、ムリなら断る勇気も管理職には必要です。
断りを入れられないような重要な仕事だった場合は、仕事を振ろうとしている相手のほかのタスクを別のだれかに回して空きを作り、仕事を振ります。
どんなタスクを取り上げるかは迷いどころですが、「時間管理のマトリクス」をベースにして優先順位の高いものから取り上げて仕事を振るのがオススメです。
任せっぱなしはNG 報告は必ずもらうようにすること
だれかに仕事を振った後、状況の報告と完了報告は必ずもらうようにしましょう。
これがないとただの丸投げとなってしまい、仕事を振られた相手の方がやる気をなくしてしまうからです。
たとえば
「現状の業務フローを効率化を考えて改善してほしい」
という仕事の依頼が入ったとします。その場合に「これよろしく!」とだれかに振って報告をもらわないで完了を待つのではなく、
改善に着手する前に、方向性の素案ができたらまず教えてください。
と伝えて中間報告をもらうようにします。
これによるメリットは3つあります。
- 成果物の方向性に修正が必要だった場合に、早期に発見でき、工数をかけずに済む
- 中間報告で確認した状況をさらにステークホルダーに伝えることで、周囲を安心させられる
- そもそも相手が仕事をしていることを確認できる
ということで、仕事をだれかに振ったなら、必ず報告をもらうように習慣づけましょう。
仕事の振り方に関するお話は、以下の記事でまとめました。あわせてご覧ください。
さいごに
管理職の仕事の進め方についてご紹介しました。だれかに振ることが管理職の仕事の進め方として鉄則です。
全部自分で抱え込むと、自分が過労で倒れます。
さらに全部自分で対処することは周囲を信頼していないことの証明でもあるため、だれも自分についてこなくなり、かつ後進が一切育たなくなります。
自分で抱えることはデメリットしかないため、管理職の仕事の進め方として、だれかに振ることを常に最優先にしておきましょう。