「気遣いのできる人」は多くの人が憧れます。
気遣いの難しいところは、いざやってみようと思っても具体的に何をしたらいいかわからないことではないでしょうか。
本記事では、明日からすぐに実践できる上に、すぐに「気遣いのできる人だなぁ」と周囲から絶賛される行動を15個解説します。
応用を効かせるための気遣いの極意も記載しますので、ぜひ参考にして実践してください。
目次
すぐ使える、気遣いのできる人がしている行動
明日からすぐにできる気遣いの行動は以下の15個です。
- 普段から結論から話すこと
- 報告は”まめ”に、”具体的”に行うこと
- 資料を確認しやすい順番に並べること
- 電話してつながらない場合は用件を留守電やメールで残すこと
- 素早くリアクションをすること
- 料理を取り分ける
- ドリンクを追加する
- 席順を工夫する
- アテンドする
- 相手に質問をして会話を膨らませる
- 相手の歩くスピードに合わせる
- 相手の話を楽しそうに聞く
- 行く場所を決めるときは選択肢を出す
- ありがとうをたくさん伝える
- トイレのスリッパを揃える
- 食べた後の食器は少なくとも水で流す
これらの行動ができるだけで、すぐに「気遣いができる人」認定を受けることができるでしょう。
なぜなら、これらは気遣いができる人が共通して自然に実行できていることだからです。
ここからは、それぞれの行動をもう少し詳しく解説していきます。
仕事における気遣いの行動
仕事の場で気遣いのできる人が実践している行動を、詳細に解説していきます。
結論から話すこと
何かを誰かに伝える際、結論から話すように気をつけることも気遣いです。
理由は、結論から話すことが相手が理解しやすい表現だからです。
たとえば、上司から「あの件どうなってる?」と聞かれたときに、「あの件は今●●です。」と答えることで、「そうか、わかった」と余分な時間を使わず相手が理解できます。
これを意識することで、相手も状況の理解がすぐにでき、長々と話して相手の時間を奪うことを阻止できます。
ちなみに、結論から話すことはそれを意識をしなければ実践することは難しいです。
学校教育で「起承転結」で作文を書こうと教えられますからね。どうしたってそれが染み付いてしまいます。
上司に「あの件どうなってる?」と聞かれると、「あの件を進めている最中に実は問題が発生しまして、他部署と連携して●●をしようとしているところなんですが、なんとも……」と話したくなるように教育されているのです。
大事なことは学校では教えてもらえません。。
そのため、意識をして結論から話すようにしなければ実践することは難しいのです。
普段の何気ない会話で「これってどうなの?」と聞かれたら「これは●●です」と答えられるよう意識していきましょう。
報告は”まめ”に、”具体的”に行うこと
関係者への報告を高頻度で具体的に行うことも気遣いです。
関係者、特に上司は今進めている仕事の結果はもちろん、途中経過も詳細に把握したいからです。
上司から「あの件どうなってる?」と言われる前に、自分から「あの件、今こんな感じです。●●がうまくいっていないので、別で相談中です。」と伝えることができれば、こちらを「気の利くヤツ」認定してくれることでしょう。
もし「そんな細かいこと報告してくるな!」と激昂する上司だった場合、その上司は管理職に向いていません。
管理職は部下が活動してくれることによって成果を出せるため、その途中経過に興味がない時点で成果を出す気がないからです。
さらに上の上司に伝えて、即刻異動させましょう。
資料を確認しやすい順番に並べること
資料を見やすい順番にすることも気遣いのある行動といえるでしょう。
ページがバラバラな資料を渡されるよりも、順番になっていた方がいいのは自分自身も感じるはずです。
会議などでは、自分が話す順番にしたり、自分の発表を聞く人が次に知りたくなることはなんだろうと考えてその順番にすると完璧です。
簡単なことなので、すでに多くの人が実践しているかもしれませんね。
電話してつながらない場合は用件を留守電やメールで残すこと
用事があって誰かに電話した際に、つながらなかった場合は留守電かメールで用件を伝えましょう。
相手に「何の連絡だろう?」と不安な気持ちにさせないためです。
仮に上司から連絡があり、何のメッセージも吹き込まれておらず着信履歴のみだった場合、「何か悪いことでもしたかな?」と不安な気持ちになってしまうのはイメージが湧くと思います。
そこで「あの件の進捗を確認するために連絡しました」というメッセージが入っていれば、安心して折り返すことができます。
このように、相手を不安な気持ちにさせないため、折り返しをしやすくするために、用件を何かしらで伝えるようにしましょう。
素早くリアクションをすること
チャットツールなどで誰かからリアクションを求められた場合、素早くリアクションすることもオススメです。
人は何かを確認したかったり、同意を求めたかったりして連絡をしているので、早々に回答をもらえるとうれしくなるからです。
「あの件について賛否を求めます」という連絡があったのなら、即座にイエスかノーの回答を返しましょう。
きっとこちらに連絡してきた人は「素早い回答で助かる」と思ってくれるはずです。
懇親会における気遣いの行動
懇親会の場で気遣いのできる人が実践している行動について、1つずつ説明していきます。
料理を取り分ける
懇親会の気遣いの代表例ですね。
料理を取り分けることは、相手が大皿料理を食べやすくするために必要なことです。
サラダや鍋料理など、複数人で1つのものを囲む場合は、小皿に取り分けることでみんなが食べやすくなります。
逆にそのままだと、誰が最初に手を付けるのかなど考えてせっかくの料理が冷めてしまうことになります。
大きな器で運ばれてきた料理は、積極的に取り分けるようにしましょう。
ただし、新型コロナウイルスが蔓延するこの状況では、「感染症対策でそれぞれで取り分け用の箸で取りますか?」と確認を入れて対応すべきです。自分の飛沫を他の人に振り分けることにもなりかねないですから。
ドリンクを追加する
こちらも代表的な懇親会の気遣いではないでしょうか。
相手のグラスの量を見て追加注文をする理由は、相手のドリンクを途切れさせないためです。
懇親会会の場には、おしゃべりや食事などを楽しむために誰もが来ます。
おしゃべりを楽しむと喉も乾きますし、ドリンクももっと頼みたくなります。
相手がその場を楽しめるように、グラスを空にさせないようにすることが大切なのです。
相手のグラスが目安2/3くらい空いてきたら、次のドリンクを聞くようにしましょう。
さらに上級編では、相手のよく飲むものを把握しておいて、しれっと注文しておくとよりGoodです。
席順を工夫する
事前準備の段階ですが、目上の人が話しやすい、楽しみやすい席順になるように工夫しておきましょう。
目上の人におしゃべりをより楽しんでもらうためです。
先ほどもお伝えしましたが、懇親会の場にはおしゃべりや食事などを楽しむために参加しています。
嫌いな人、苦手な人が近くにいたら、誰だって「この会早く終わってくれ」と思うことでしょう。
私は勘弁してくれと思いますね。。
そうならないように話しやすい人を周囲に配置することも、懇親会の気遣いとしては必要です。
アテンドする
これも懇親会が始まる前の話ですが、懇親会の会場まで目上の人をアテンドするのも素敵な気遣いです。
相手が懇親会に参加する前に道に迷ってしまい、マイナスな気分のまま参加するのを防ぐのが目的です。
それに自分が目上になった場合を想像するとわかりやすいですが、「会場こちらなので案内します!」と部下に元気よく言われると「ありがとう!」と言いたくなりませんか?
マイナスを防ぐだけでなく、プラスな印象を与えることが可能になりますので、ぜひ試してみてください。
相手をお連れするのではなく、現地に直接集合の場合は、少なくとも以下の項目を事前に伝えておくようにしましょう。
- 店名
- 地図
- 現在地からの所要時間
- オススメルート
相手に質問をして会話を膨らませる
相手が話しやすくなるように、相手に質問を投げかけるのも気遣いのひとつです。
特に、相手が「得意」「好き」「自信がある」ようなジャンルを深堀するための質問をすることがオススメです。年配の方ならゴルフ、若い世代なら鬼滅の刃みたいな感じですね(もちろん人によって変わります)。
自分が逆の立場として考えるとイメージが湧くと思うのですが、自分に興味を持って質問したり話をしてくれる人がいると、こちらも話しやすいと思います。
それと同じで、相手に興味を持って質問をたくさん繰り出すことが、相手の会話のしやすさにつながるのです。
そのため、相手が「得意」「好き」「自信がある」な分野の質問をどしどし投げかけるようにすると、「君と話していると楽しい」と思われて、気の利く人認定されます。
恋愛における気遣いの行動
恋愛の場での気遣いの行動例は以下です。
ちょっと男性目線になっていて申し訳ありません。。m(__)m
相手の歩くスピードに合わせる
めちゃ細かいですが、相手の歩くスピードに合わせることが気遣いのできる人認定されるポイントです。
女性は男性ほど早く歩くことができないので、そこに気づいて合わせられると女性は喜びます。
男性はスニーカーやサンダルなど、ヒールのない靴を履くので気づきませんが、女性はヒールで素早く歩くのがなかなか難しいのです。そもそも歩幅も違いますからね。
それを知って、相手に合わせられることが大人の男性としての気遣いです。
相手の話を楽しそうに聞く
相手の話を楽しそうに聞くことが恋愛では非常に重要です。
相手の承認欲求を満たすと同時に、返報性の法則によってこちらを受け入れてくれるようになるからです。
具体的に相手の話を楽しそうに聞く方法は以下です。
- 相手の目を見る
- うなずきながら聞く
- あいづちを打つ
- 会話の次を促す
承認欲求とは、誰だって人に受け入れてほしいという欲求を持っているということです。
返報性の法則とは、誰かに何かをしてもらったときに無意識にお返しをしたくなってしまうという心理的な法則です。
まぁ小難しい話はおいといて、自分の話を一切聞いてくれない人と、目を輝かせて聞いてくれる人だったらどちらに好意を持つかを考えるとイメージがしやすいです。
ましてや、女性は特に自分のことを話すのが大好きです。
その話をしっかり聞いてくれるとなれば、こちらへの印象は確実に上げることができます。
正直これができればほとんどの人に気に入られるので、気になったあの人だけではなく、いろんな場面で活用してください。
少しイメージが湧きづらい、もしくはコミュニケーションをとるのが難しいと感じるなら、以下の記事を参考にしてください。
初対面の人と5分で仲良くなるコミュニケーション方法をしっかり解説しています!
行く場所を決めるときは選択肢を出す
どこに行くかを相手に聞くとき、「●●と○○だったらどっちがいい?」というように選択肢を出すようにしましょう。
これには3つの理由があります。
- 全く考えていないという印象を与えないため
- 相手が自分で決めた方が満足感があるため
- 仮に2つの選択肢に入っていない場合は相手の本音が聞けるため
実はたくさんの効果があるため、ランチの店を探しているときなどは「イタリアンと中華だったらどっちがいい?」みたいな感じで聞くことをオススメします。
家庭における気遣いの行動
家庭での気遣いの行動について、解説していきます。
ありがとうをたくさん伝える
家族が何かしてくれた際に「ありがとう」と感謝を伝えることは、ひとつの気遣いです。
人は「ありがとう」と言われると、次も何かしてあげたくなるのが常だからです。
洗濯物を取り込んでくれたときや食事の準備をしてくれたとき、布団をきれいにしてくれたときなど、何かをしてもらったら感謝の言葉を伝えるようにしましょう。
これだけで、本当に驚くほど家庭がうまく回ります!
トイレのスリッパを揃える
トイレのスリッパは、次に使う人が使いやすいように揃えるようにすると、気遣いができる人になります。
次に使う人のことを考えられるのが、気遣いにとって非常に重要なことだからです。
ものすごく地味なことですが、逆に揃えられていないスリッパを見ると間違いなく奥さまが怒ります。
スリッパなんかから始まるケンカは意外と多いので注意が必要ですよ!
食べた後の食器は少なくとも水で流す
食事後、使用した食器は自分で洗うのなら別に構いませんが、自分以外の誰かが洗うのなら水で汚れを落としておくようにしましょう。
その方が、食器の汚れが簡単に落ちるからです。
そのまま放置してしまうと、洗うときに多く洗剤を使ったり、汚れが落ちなかったりと洗う人が苦労します。
洗う人が食器を洗いやすいようにしておくことも大切な気遣いです。
気遣いの極意
実際の行動例はこれまで記載してきたとおりなのですが、本当は気遣いなんてたくさんの行動があるため書ききれません。
シチュエーションによっても全然違いますしね!
そのため、応用を効かせるための気遣いの極意について記載していきます。
気遣いの正体
先ほどの行動例でお分かりかもしれませんが、気遣いの正体は「誰かが●●をしやすくするためにさりげなくサポートすること」です。
よく気遣いの代表例で上がるものは何のためにするのかを考えると共通点が見えてきます。
- 料理を取り分ける→料理を食べやすくする
- 結論から話す→相手が理解しやすくする
- 車道側を歩く→安全に歩きやすくする
すべて「だれかが●●をしやすくするためにさりげなくサポートすること」です。
この原則を知っていれば、気遣いをあらゆる場面に応用していくことが可能になります。
気遣いができる人とできない人の差
気遣いのできる人とできない人の差は、「相手のことを思いやっているかどうか」です。
気遣いのある行動を知識として知っていたとしても、それは経験からくる動作であり、相手への気持ちから出るものではないからです。
すごく抽象的ですが、相手のことを思いやっていればひとつひとつの気遣いに気持ちが入ります。
それはその気遣いから相手に伝わります。
逆にただ知識として気遣いをしていても「上辺だけのものだ」と相手に一発でバレてしまいます。
相手を思いやることさえできれば、行動が少しおぼつかなくても相手には自分の思いが伝わるので、まずは相手の力になりたいと思うことから始めましょう。
気遣いをする上での注意点
気遣いをする上で、注意すべきことがあります。
それは、「相手によって求められる行動が違う」ということを認識することです。
気遣いは「誰かが●●をしやすくするためにさりげなくサポートすること」なので、相手が何かをしやすくするために力を貸してほしいことのレベルは人によって違うからです。
たとえば会社で来客があった際にお茶を出す必要があるとします。
お茶をすべて出してくれるのが助かると思っている人もいれば、自分でやるのが当たり前だと思っている人もいるかもしれません。
仮に後者の人に気遣いとして「代わりにお茶出しますよ!」と行動しても、「私がやるから大丈夫なのに……」とせっかくの気遣いが逆効果になるかもしれません。
相手が何を求めているのか、相手はどうしようと思っているのかを考えることができれば、このような逆効果の気遣いにはなりにくいので、相手に合わせて行動を変えるようにしましょう。
ちなみにこれはマーケティングの考え方でもあるので、気遣いができる人は優秀なマーケターになれるかもしれません。
相手の過剰な気遣いを注意する方法
こちらのことを思いやるのではなく、何でもかんでも「やります!」と引き受けるのが気遣いだと思っている人もいるでしょう。
こんな人には、気遣いのある注意をするようにしましょう。
そういう人は良かれと思って行動をしているのに、ただ注意されてしまうと「なんだよ、こんなにやってあげてるのに!」と逆ギレします。
みたいな感じで伝えると納得してもらえます。
自信を持ってお届けする実体験です!
頭ごなしに「それは違う」と批判するのではなく、相手の行動を認めた上で違うところに向けてほしいことや、手伝ってほしい範囲を明確にするようにしましょう。
さいごに
気遣いは相手のことを思いやることで生まれる行動です。
それ自体が目的となっては意味がありません。
「気遣いのできる人になりたい」と考えるということは、つまりそれによって人間関係を円滑にしたいという思いの現れだと思います。
気遣いの技術を向上させることも大切ですが、その人の役に立てることはなんだろうと考える方が遥かに重要です。
まずは、相手の話を興味を持って聞くことを私はオススメします。