FXの強制ロスカットとは何でしょうか?
強制ロスカットのルールとは何でしょうか?
また、ロスカットを回避する方法はあるのでしょうか?
こちらの記事では、FXの強制ロスカットについて、強制ロスカットの対策や、回避する方法を解説します。
目次
FXの強制ロスカットとは強制決済の事
強制ロスカットとは何でしょうか?
強制ロスカットというのは、「FX会社のシステムによって、全てのポジション(通貨を買っているあるいは売っている状態)が強制決済されてしまうこと」を指し示します。FXは相場が変動して含み損が大きくなった場合、強制ロスカットが実行され、損失が確定してしまうことになります。
実際的に強制ロスカットというのは、FX会社が規定する証拠金維持率を下回った場合に行われます。証拠金維持率については、口座精算の価値に占有するポジションをキープするために必要な証拠金の割合のことです。
強制ロスカットのルールについて
強制ロスカットのルールについて、把握しておきましょう。
ロスカットされる証拠金維持率に関しては、FX会社によって異なっていることから、口座開設時によくチェックしておくことが求められます。
また、ロスカットという言葉に関しては、損切と同じものと見なされることがあります。
しかし、FXのトレーダーがロスカットといった場合は、FX会社に、ポジションを強制的に決済されることを指し示すことが一般的です。
損切に関しては、「トレーダー自身が自分の決めたルールによって、含み損を抱えた状態で決済を行って、損失を確定させること」を意味します。
ロスカットの目的は、投資家の保護である
強制ロスカットが行われる1番の目的は、投資家の保護になります。相場が一変して、含み損が大きくなっても気づくこともなく、そのままポジションを保有し続けたケースになると、さらに大きなマイナスを計上してしまうかもしれません。
自己資金に対して、損失の金額がある程度大きくなることがないように、ロスカットによって取引が強制終了されるようなシステムになります。
どのようなときに、強制ロスカットが生じやすい?
強制ロスカットが生じやすいタイミングがあります。
次に示すようなケースで、為替相場が急変動して強制ロスカットがもたらされると、想定以上に大きなマイナスがもたらされることがあります。
- 米国の雇用統計や、市場の関心度が高い経済指標の発表前後にスプレッドが拡がった
- 相場が急変動した結果、逆指値の設定レートを飛び越えた価格で約定した
これらのようなことがあると、想定以上のマイナスがもたらされるケースがあります。
そのほかにも、週末の間の要人発言・政治情勢の変化などによって、週明けの外国為替市場が前週の終値と大きくかい離してスタートすると、強制ロスカットが発生するまでの値幅を越えたレベルで、ロスカットがもたらされる結果、想定以上のマイナスがもたらされることがあります。
強制ロスカットへの対策方法とは?回避するにはどうしたら良い?
強制ロスカットへの対策方法を理解しておきましょう。
強制ロスカットの話を聞いた場合、FX取引が怖くなるかも知れないのですが、ロスカットのリスクは低減できます。
ここで、ロスカットを回避するための一般的な方法を2つご紹介します。
レバレッジを低くする
1つ目は、レバレッジを低くすることで、原則的にはレバレッジをかければかけるほど、証拠金維持率は下がって、ロスカットの危険性がアップします。このため、ロスカット対策として重要なのは、レバレッジをかけすぎないことです。
ひとつの例として、10万円に2倍のレバレッジをかけて、20万円の取引をしていたケースでは、資産残高に関しては10万円、必要証拠金に関しては8,000円(20万円×4%)になります。
このとき、証拠金維持率については、1,250%(10万円÷8000円×100 = 1,250)になります。
万が一にも、FX会社が規定するロスカットルールが証拠金維持率100%であるため、かなり余裕があることがうかがえます。
しかしながら、10万円に10倍のレバレッジをかけて、100万円のトレードをしていた場合、資産残高に関しては10万円、必要証拠金に関しては、4万円(100万円×4%)になります。
証拠金維持率に関しては、250%(10万円÷4万円×100 = 250)になります。先ほどと比較して、ロスカットに近づいたことがうかがえます。
レバレッジを下げたら、必然的に値動きによるロスカットのリスクは下降します。初心者なら、ファーストステップとして2倍程度のレバレッジから取引に取り組むことが大切と言えます。
スキャルピングを利用する
ロスカットのリスクを下げることができる取引の手法に、スキャルピングが存在しています。
スキャルピングというのは、「わずか数秒から数分間の間に取引を行なって、それをリピートすることで利益を得る取引方法」になります。短期間での取引ですので、利益は低減しますが、その分大幅な損失のリスクも低減します。
チャートとかに張り付いていないといけないのが難しいところですね。