良いリーダーと悪いリーダーを分ける唯一かつ絶対的なポイントをご紹介します。
これは、筆者がリーダーを育てる研修を何度も担当する中でわかったことであり、実際にできている人はリーダーとして成功しています。
今回の内容は先天的なものではなく、後天的に身につけられるものです。
これができていれば、たとえスキルが伴っていなくとも人はついてきます。というより、人は「ついていきたく」なります。
初めてリーダーのポジションになった人はもちろん、ベテランのリーダーの人もご自身を振り返る意味でぜひ参考にしてください。
目次
リーダーの良し悪しを分けるたった1つのポイント
リーダーの良し悪しを分ける唯一のポイントは、「言葉だけではなく、行動が伴っているかどうか」です。
いくら言葉巧みにフォロワーを鼓舞したとしても、行動が伴っていなければ、リーダーの口から出る言葉はすべて「嘘」となってしまい、信頼を失うからです。
たとえば、リーダーから「自分が業務中でも、会社の電話が鳴ったら3コール以内に取ろう」という指示を出したとします。この場合に、リーダーが率先してそれを実践しなければ、だれもついてこなくなり、結果を出せない状態になってしまいます。
言われた側からすれば、「人に言う前にまず自分で取れば?」って思っちゃうからです。
このように、リーダーの良し悪しは言葉だけでなく行動の有無によって決まってきます。
逆の立場になって考えてみるとよくわかる
行動が伴っているかどうかがリーダーの良し悪しを分けることについて、逆の立場、つまりチームメンバーが同じことをしていたらどう思うか? と考えてみると、リーダーの皆さんは非常にイメージがつかみやすいと思います。
自分の部下が、チームの中で「話すのが非常に達者でも行動ができておらずサボっている」状態をイメージしてみてください。
いや、しゃべっていないで仕事して? って言いたくなりますよね。
人間は元来ラクをしたい生き物なので、人の目がないとサボりがちです。ですが、そこをグッとこらえて一生懸命仕事(行動)をしている人を、リーダーとして定性的な評価を上げたくなる人が多いのではないでしょうか。
これはリーダーも同じなので、だれも見ていないところでこそ行動ができる人になりたいものです。
言葉だけで行動ができなくなる原因
リーダーポジションでの職務経歴が長くなるにつれて、言葉だけが先行して行動できなくなるリーダーの存在が見受けられます。
「お茶を入れるのは私の仕事じゃない」とか言ってしまうような人のことです。
この原因は、リーダーという立場の自分が偉いと思ってしまうことです。
ポジションで「偉い」と思ってしまうと、それと同時に「私は偉いから面倒なことはしなくていい」と思いこんでしまい、行動を示せなくなります。
初心忘るべからずとはよく言ったもので、新任リーダーだったころはきっと「チームメンバーに指示を出すんだったら、自分が一番やれていないといけないな」と率先して行動ができていた(またはやろうとしていた)と思います。
そんな初めてリーダーになった頃の気持ちを忘れずにいたいですね。
良いリーダー・リーダーシップとは
良いリーダーとは、上述の通り態度で示せるリーダーであるとともに、リーダーシップというスキルを持っている人です。
良いリーダーが持っているリーダーシップとは、簡単にいえば「他者を目標に向かわせることができる能力」のことです。
リーダーは、自分以外の人を巻き込んでひとつの目標に向かって進むことが求められます。
自分が掲げている目標に他者を巻き込むのは、実はなかなか骨の折れることです(他者は他者で自分の目標を持っているため)。
それでもなお、異なる環境・バックボーンの人たちをまとめてひとつの目標に向かわせ、それを成し遂げることがリーダーには必要なのです。
じゃあどんなリーダーだったら他者はついていきたいと思うのか。それが「良いリーダー」であり、行動・態度を示すことができるリーダーです。
筆者も今一度、自分の行動を振り返って襟を正していきたいと思います。
リーダーとして副次的に持つとよい8つのスキル
リーダーの良し悪しを分けるのは「行動が伴っているかどうか」ですが、もちろん以下のようなスキルを持っていることで、仕事はよりスムーズに進んでいきます。
- 業務遂行能力
- 課題解決能力
- 先見力
- 決断力
- 数値力
- コミュニケーション能力
- ポジティブシンキング
- 調整力
ポイントになるのは、リーダーシップも上記の8つも「スキル」であり、後天的に身につけることが可能だということです。
つまり、先天的にリーダーに向いていないと思った(カリスマ性が足りないなど)としても、スキルを磨くことでだれでも良いリーダーになれるのです。
「自分はリーダーに向いていない」と諦めるのではなく、行動と態度でカバーしていきましょう。
さいごに
リーダーの良し悪しを分けるのは「行動や態度が伴っているかどうか」です。
口だけのリーダーになるのではなく、チームメンバーに守らせるルールのようなものは、率先して自分が実践できるようにすることで、他者がついていきたいと思えるリーダーになることができます。
筆者もリーダーとしてのスキルを磨き、1人ではできないような大きい仕事をしていきたいと思います。