理想の部下とは? と検索すると、以下のような記載があります。
- 仕事を重視して休日も必要なら働く
- 成長意欲がある
- コミュニケーション力がある
- 責任感がある
古い!
たしかに「あった方がいい」ものではありますが、リモートワークが普及したり多様性を重視したりするようになった今、上記の内容は的外れであると筆者は感じています。
本記事ではここ10年近くマネージャーをしている筆者が、「結局今の時代に必要なものってコレだよね」というたったひとつの理想の部下の条件をご紹介します。
目次
令和における理想の部下とは
令和になって数年、現在の理想の部下だといえるたったひとつの条件は、
どうすればいいか自分で考えることができる
ということです。
筆者も含め、だれも今の世の中の正解を持っていないので、「こうしたら?」と与えられる選択肢はどんな上司も持っていないからです。
上司や部下など関係なく、それぞれの視点で「こうした方がいい」という考えを持ち、それを元に行動や議論ができる人が理想の部下、いえ理想の社会人でしょう。
「上司にとっての」理想の部下なんて必要ありません。ほかの会社に行ったらその上司はいないのですから。
もちろんビジネスに正解はないので、考えた結果の選択肢が正解かどうかはわかりません。対策が正解なのが重要なのではなく、考えられることが重要なのです。
「自分で考えることができる」ことの副産物
自分で考えて行動することができる人は理想の部下として会社で重宝されることはもちろん、そのほかにもメリットがあります。
- どこの会社でも必要な能力なのでどこにでも就職できる
- 主体的に仕事ができる
- 副業や起業にチャレンジできる
- 困っても自分の力でなんとかできる
うまくいかないことがあったときに、自分で打開しようとする行動が取れるなら、どこで何をしていてもきっと大丈夫です。
自分で考えられない人が陥ること
自分以外のだれかがした選択に従って失敗するのと、自分がした選択によって失敗するのとでは、どちらの方が後悔がないでしょうか?
当然、自分がした選択の方です。
長時間働いていれば生活は豊かになっていくんだから、休日もやり切ろう!
その選択をした上司についていって、結局豊かにならなかったら?
時間返してほしいって思いますよね。長時間働いて幸せになる時代はとっくに終わっています。
先行きが不透明でビジネスに正解がない時代、「なんのためにこの業務をしているかわからないけど、とりあえず時間を惜しまず取り組む」ことが、ただひたすらにリスクであることはご理解いただけると思います。
必要なのは、「休日にやらないと仕事が終わらない状態」なら、「どうしたらそうせずともよくなるのか」を考えることです。
どうしたらそうせずともよくなるのか、考えるとざっと以下の選択肢が思い浮かびます。
- 納期の変更
- 人員の増加
- 無駄な仕事の排除
- 配置の変更
- そもそも中止
- 効率のいいやり方の導入
その中で、何をするべきなのかを取捨選択して状況を打開することこそが必要です。
選択肢をただ与えられるのを待つのではなく、考えて動ける人が今の時代の理想の部下となります。
令和のビジネスを取り巻く環境
今日まで当たり前だったことが、明日からは常識はずれになることはたくさんあります。
新型コロナウイルスがまん延する前は風邪気味の人と花粉症の人と仮病を使いたい人以外にマスクをしなかったでしょう。ですが、今はマスクをしていないことが後ろ指を刺される世の中になっています。
以下のような言葉も、少し前はメジャーなキーワードではなかったものばかりです。
- 多様性
- SDGs
- ワークライフバランス
- リモートワーク
- SNS
- FIRE
- 副業
あれもいいぞ! これもいいぞ! なんて、世の中は情報で溢れかえっています。
本当に必要なことは、以前の上司が求めていた成長意欲でもコミュニケーションでもなく、今自分や組織にとって何をすべきなのかを取捨選択して考えられることのみです。
さいごに
令和の時代に理想の部下といえるたったひとつの条件は、「どうすればいいか自分で考えられる」ことです。
もし自分の上司に「成長意欲が足りない!」「コミュニケーション能力が大事だ!」なんて言われたら、すぐさま「たしかに今まではそうでしたね」と返答しましょう。
そして、その環境にいる自分がどうしたらいいのか考えて行動することをオススメします。